Product Talk #1:防水ウェアの既成概念を打ち破る

Product Talk #1:防水ウェアの既成概念を打ち破る

独自の視点と柔軟な発想でデザインされるクレッタルムーセンならではのプロダクトをご紹介。今回は防水ウェアについて。



雨に打たれることで最も考慮しなければならないのは身体の冷えによる低体温症のリスク。ですが、日本のような高温多湿な夏を迎える自然環境では、レインウェアを着て雨を凌いでいても、運動量が多くなると防水透湿素材の性能を上回る汗をかいてしまい、汗冷えを起こして体調を崩してしまう場合があります。
そこで、多くのアウトドアメーカーが最新技術を駆使して「軽く、汗抜けのいい」防水透湿ファブリックを開発し、蒸れないウェアを次々と発表しています。

そんなトレンドを横目に、クレッタルムーセンはこれまでのレインウェアとは全く違うアプローチを取り入れました。

あえて「濡れる」ことを選択した防水ウェア Vidre Zip SS Jacket です。

> Vidre Zip SS Jacket M’s / ヴィドレ ジップ ショートスリーブ ジャケット M's


防水シェルのカテゴリに属しているものの、そのデザインはとても変わっています。半袖で、フードもなく、背中側に至っては非防水の素材を組み合わせています。

アップダウンの激しい場所での、ハイペースな移動。そんな時に小雨がパラパラと…
ザックからレインウェアを取り出そうかな?でもそのうち止むかもしれないし…汗だくで長袖のシェルを着るのも嫌だなぁ。

出した答えは


ちょっとした雨なら腕や頭くらい濡れたっていいじゃないか。
背中はバックパックを背負っているから守られるじゃないか。

むしろ、雨が降る前からずっと着っぱなしで過ごせるような、身体のコアだけはしっかりと守るウェアはどうだろうか?

そんな割り切った考えで開発された新しい防水ウェアのあり方。ちょっと時代を先取りしすぎたアイテムといえるかもしれません。でもそれこそが、世の中のトレンドに縛られないクレッタルムーセンのユニークネスでもあると言えるでしょう。

首元のフロントジップはダブルスライダーになっていて、襟を立てたまま胸元を解放することができます。
上部の防水ファブリックの内側にはメッシュベンチレーションを備える。背中部分は下半分が通気性の高い非防水素材を採用。

 


土砂降りの雨にはおすすめしませんが、どんなに抜けのいいレインウェアにも負けない通気性を備えています。なんといっても生地そのものがないのですから。

長引きそうな土砂降りが予測される時はどうすればいいの?
潔く長袖のレインウェアを取り出しましょう。

Vidreと同じく今シーズンから登場した最軽量完全防水シェル、Vingtor Hood Jacket です。冷涼な北欧出身のブランドであることもあり、薄手軽量のシェルのラインナップが多くなかったクレッタルムーセンですが、ここ数年、高温多湿なアジアの自然環境に適したアイテムを増やしています。

> Vingtor Hood Jacket M’s / ヴィングトル フード ジャケット M’s
> Vingtor Hood Jacket W’s / ヴィングトル フード ジャケット W’s


クレッタルムーセンのオリジナル防水透湿ファブリック「Cutan」の最軽量2.5レイヤーバージョンをメインファブリックに採用し、さらっとした着心地と驚くほどの軽さを備えています。サイズも非常にコンパクトになるので、荷物になりません。もちろん耐水圧も申し分なしです。

オーガニックコットンでテクニカルウェアを作ったり、左右非対称のフロントジップデザインを採用したりと、物事を前提から捉え直す独創的なアプローチはクレッタルムーセンのお家芸。今回の意欲作もぜひチェックしてみてください。

Klättermusen Japan:佐久間